松浦俊夫Photos by Takeshi Wakabayashi
第一線で活躍するゲストとともに、ホテルニューオータニの魅力をお届けする「Tokyo Stay Story」。第二回目に登場するのは、国内外のクラブやフェスティバルでDJとして活躍する松浦俊夫さん。イベントプロデュースやファッション・ブランドの音楽監修も手がけるなど、スタイリッシュな音楽の世界観を作り上げることを得意とする彼が、ホテルの宿泊時に求めるものとは?
今回のお部屋は、日本庭園やオリンピック会場を一望できるダイナミックパノラマが自慢の「エグゼクティブ ガーデンスイート」。102㎡の広々とした空間は“侘び・寂び”をテーマにしたシックなインテリアで統一され、リビング、ベッドルーム、バスルームなど、それぞれのスペースがセパレートになっています。ご家族、ご友人同士はもちろんのこと、お一人様でもホテルを満喫いただけるこのお部屋に宿泊した、松浦さん流のホテルニューオータニ の 愉しみ方をご紹介いたします。
今回はホテルのお部屋で集中して仕事を進めることを考え、書斎付きの「エグゼクティブ ガーデンスイート」をチョイスした松浦さん。ホテルにカンヅメで仕事をするだけでは心に響く音楽はつくれない。上手に息抜きして自身の心もリラックスさせる時間も大切にしている松浦さんにとって、ここはベターなお部屋のようです。
「まず、目に入ったのが大きな窓から広がる東京の景色。とても開放的な気分になり、仕事の合間にもこの眺めに癒されますね。老舗ホテルのイメージのあるホテルニューオータニ ですが、モダンなテイストも取り入れたインテリアが新鮮でした」
深夜に仕事をすることも多い松浦さんは、お部屋をチェックする際も、意外なところに目をつけていました。
「昼間でもカーテンを閉めると外の光がしっかりカットできるところもすばらしい。時差ボケや、深夜からの仕事に備えて、日中に仮眠を取ることも多いので、とても便利だと思いました。ベッドルームに外気取り入れ口があるので部屋の空気も淀まず、ふかふかのマットレスが良い睡眠へと導いてくれました」
品格あるデザイン、重厚感あるインテリア。最高の眠りを約束するベッドから目覚めたら、バスルームから見る日本庭園の緑、そして突き抜ける空。身も心も癒されます。
全てに最高のクオリティを求めた全87室のホテル・イン・ホテル。
会員の皆さまは最もお得な宿泊料金で、厳選されたアメニティやこだわりのファニチャーが織り成す上質空間を、心ゆくまでご堪能ください。
仕事と軽い仮眠を経て向かった先は、「エグゼクティブハウス 禅」に宿泊のお客様専用のエグゼクティブラウンジ。ウェルカムドリンクと景色を堪能します。
「広がる緑と東京の高層ビル、さらに奥に見える富士山を眺めながら、ゆったりと飴湯をいただきました。温かい飴湯は初めてだったので新鮮でしたね。ほのかな甘さと生姜で身体を温めるとともに心を落ち着かせてくれました」
こちらには「エグゼクティブハウス 禅」に宿泊のお客様専用のコンシェルジュが常駐しているため、レストランのご予約やハイヤーのご手配、ご宿泊特典のビジネスセンター会議室(1日2時間まで無料)のご予約など、ビジネスを進めるうえで欠かせないご手配はもちろんのこと、空いた時間にちょっと観光をされたり、ご家族と一緒に人気のレストランのご予約のお手伝いなど、幅広くサポートしています。今回、松浦さんは仕事メインに滞在するため、息抜きの散歩にちょうど良いスポットとともに、次回、家族で宿泊するときのため、近隣にある子どもたちが遊べるスポットなども、コンシェルジュに聞いてみました。
「すぐさまとても丁寧にいくつかの選択肢を提案してくださったので助かりました。ホテルの近所で子どもたちが遊べる公園の場所も把握できたし、ホテルから徒歩圏内で行けるすばらしいスポットの情報もいただきました。これは明日の愉しみにとっておきます」
エグゼクティブラウンジでは、ご到着やご出発のお手続きはもちろん、ビジネスのサポートや休日の過ごし方のご相談などを承るコンシェルジュサービスまで、お客さまお一人おひとりのあらゆるご要望にお応えするために専任スタッフが常駐しております。
ご滞在がより一層、幸せな体験となりますように。
エグゼクティブラウンジでの1日6回のフードプレゼンテーションをお愉しみください。
エグゼクティブラウンジを出ると、部屋からも眺めていた日本庭園へ。池泉回遊式の日本庭園は加藤清正公の下屋敷や井伊家の庭園として400年余りの歴史を有し、江戸城外堀に囲まれた約4万㎡の広大な敷地にあります。美しい緑とホテルニューオータニの歴史の深さに感銘を受けます。
「まず目に留まったのは『春日灯籠(かすがどうろう)』。400年前、この土地は豊臣秀吉の家臣だった加藤清正の下屋敷で、灯籠は六面に十二支が彫られた鎌倉時代の様式と聞き、21世紀の今に遠い昔の日本を想いました。そして、庭園を探索していると、都会の中心とは思えない緑の多さに圧倒されます。情報の多い今の生活のなかで、ふと現実を忘れさせてくれるショートトリップができたと思います。そして、このすばらしい日本庭園を、海外のゲストにもぜひ紹介したいと思いました」
かつて加藤清正の下屋敷があった場所に位置する池には、通称『清泉池』と呼ばれる『加藤清正公の泉』今もなお存続し、明治神宮の『清正井』と共に人気のスポットとなっています。池を眺めながら音楽の構想を練っていると、ふと、良いアイデアが浮かんだようです。
「この庭園のように、美しくミニマル(シンプル)な音楽を作りたくなりました!」
四季折々の花々が咲き乱れ、樹木が濃い木陰をつくる、池泉回遊式の日本庭園は、ホテルニューオータニのシンボルとなっています。
都心にあって、都会の喧騒を離れ、心行くまで日本情緒にひたることができる安らぎの場所です。
日本庭園の散歩でリフレッシュした後は、お部屋に戻って集中して音楽制作にとりかかった松浦さん。ふと気がつくと、すっかり日は暮れ、月の出る時間に。一息入れるため、ロビィ階にある『Bar Capri』を訪れます。
「ここはしっとりと過ごせるオーセンティックバー。画家ポール・アイズピリがこのバーのために描いたという7点の連作『カプリ島シリーズ』を眺め、以前訪れたカプリ島を思い出しながら、グラスを傾けました」
松浦さんがオーダーしたのは、バーカプリのバーテンダー吉田宏樹のシグニチャーカクテル『Laugh』。意外な味のアクセントがお気に召したようです。
「今年9月にスコットランド・グラスゴーで行われた、世界最大級のバーテンダーコンペティションで、部門優勝を勝ち取った吉田宏樹氏が同大会の日本大会で作成したカクテルの中の1つとのことで、出される前はかなり身構えてしまいましたが(笑)、りんごとウイスキーのバニラのような甘さと、シナモンのスパイシーさと香りがアクセントとなっていて、東京にいながら異国情緒を味わうことが出来るカクテルを楽しみました。音楽もお酒も、“想いのこもった、こだわり“がとても重要だと思います」
店内にひろがる7点の連作絵画「カプリ島シリーズ」は、画家ポール・アイズピリが、このバーのために描いた作品。数々のコンペティションで優勝したオリジナルカクテルとピアノの調べに酔う国際空間。
いつもより早めの時間にすっきりと目覚め、身支度を整えてから、再び『エグゼクティブラウンジ』向かい、朝食をとりました。
「ハーブサラダからはじまり、コシヒカリのご飯と、おかゆ用に用意された焼鮭のほぐした身を、あご出汁味噌汁とともにいただきました。朝、美味しいものを食べると、良い1日になる予感がしてうれしくなります(笑)」
食事を終えると、すぐにお部屋に戻って、書斎でさらに仕事します。
「この時間帯は、窓から差し込む朝の日差しが心地よく、リラックスしながら作業できたのでよかったです。2日間にわたり、こちらの書斎で仕事をしましたが、デスクが大きく、ノートパソコンや音響機材を置いても余裕があり、ストレスなく作業に取り掛かれました。小型ワイヤレススピーカーがあって、部屋の中で持ち運び自由なのも便利でしたし、なんといっても、椅子の座り心地が良く、集中して何時間も仕事していても疲れなかったです」
仕事を終え、前日にエグゼクティブラウンジでコンシェルジュから伺った、ホテルから徒歩5分程度の『迎賓館赤坂離宮』へ。チェックアウト前にすばらしいひとときを過ごせたようです。
「東京に暮らしながら100年以上前に建てられた歴史的建造物を、今回初めて訪れました。数年前から通年一般公開(有料)されているようで、素晴らしい取り組みだと思います。イギリスのバッキンガム宮殿や、フランスのヴェルサイユ宮殿を参考にしたという西洋の宮殿建築に、屋根飾りや内装などに鎧武者の意匠があるなど、和洋折衷な様式がとても新鮮で良い刺激を受けました」
『迎賓館』では、11月10日(日)の祝賀御列の儀で天皇皇后両陛下が乗車されたオープン・カーが、11月28日から1月5日まで展示公開されるため、ホリデーシーズンにご家族でご宿泊された際に、再訪を考えているようです。
「今回は時間が早かったため、中に入って参観することが叶わなかったため、次回はゆっくり家族とともに訪れたいですね。また、毎年一回東日本大震災で被災した子供たちをサポートするチャリティランニングイベントを皇居周辺で開催しているので、ホテルからすぐに出来る皇居ランも体験してみたいと思っています。緑に囲まれ立地にも恵まれた、歴史あるホテルニューオータニは、ただ宿泊するだけではなく、心を満たしてくれるサービスが豊富。これからも幅広いシーンで利用させていただきます」
全87室のこだわりの空間「エグゼクティブハウス 禅」と、開業35周年を迎える「トゥールダルジャン 東京」の特別ディナー付宿泊プランをご用意いたしました。
1990年、United Future Organization (U.F.O.)を結成。5作のフルアルバムを世界32ヶ国で発表し高い評価を得る。2002年のソロ転向後も国内外のクラブやフェスティバルでDJとして活躍。またイベントのプロデュースやファッション・ブランドなどの音楽監修を手掛ける。2013年、現在進行形のジャズを発信するプロジェクトHEXを始動させ、Blue Note Recordsからアルバム『HEX』をリリース。2018年春、イギリスの若手ミュージシャンらをフィーチャーした新プロジェクト、Toshio Matsuura Groupのアルバムをワールドワイド・リリース。InterFM897 / Radio NEO “TOKYO MOON”(毎週日曜17:00)Gilles Peterson’s Worldwide FM ”WW TOKYO” (第1&3月曜20:00)